『天壌無窮』の石碑に出会って

コラム

おはようございます。いろは君です!
先日、東京に行く機会があり、中央区新川をぶらぶらと歩いていると、とても素敵な文字の石碑に出会いました。
四文字書かれていましたが、全部を読めませんでした。
そこで、なんて書いてあるんだろう~?と思って、スマホで調べてみると、「天壌無窮」と書かれていることがわかりました!
そして、海軍大将 高橋三吉謹書とあり、昭和17年にこの地域の有志の方によって建立されたものとわかりました。
なので、約80年近く前の石碑です。

「天壌無窮」という言葉を聞いたことがなかったので、調べてみると、「天地と同じように永遠に続くこと」(岩波国語辞典)とありました。
そして、この「天壌無窮」は、日本書紀神代記からきており、皇祖(こうそ)天照大御神(あまてらすおおみかみ)が三つの神勅(おことば)を子孫に授けたのですが、そのうちの一つ「天壌無窮の神勅」から来ていることがわかりました。

その内容とは、
❝豊葦原(とよあしはら)の千五百秋(ちいほあき)の瑞穂(みずほ)の国(くに)は、是(これ)吾(あ)が子孫(うみのこ)の王(きみ)たるべき地(くに)なり。宜(よろ)しく爾(いまし)皇孫(すめみま)就(ゆ)きて治(し)らせ。行矣(さきくませ)。宝祚(あまつひつぎ)の隆(さか)えまさむこと、当(まさ)に天壌(あめつち)と窮(きはま)りなかるべし。(神代紀、第九段、一書第一)❞
であり、
現代的にいえば、日本はわたしの子孫が天皇となる国です。その皇位は天地とともに永遠に栄えることでしょう。
ということになります。

昭和17年の戦時中に、天地と同じように永遠に栄えることを祈って、建てられた石碑なのでしょうか!?
戦前は、この「天壌無窮」や「八紘一宇」など日本書紀などからの言葉の石碑が建てられていることがあるようでした。
戦後は、戦前の否定をされましたから、「天壌無窮」や「八紘一宇」などの文字はあまり見ないようになりましたが、これは戦意高揚のものでなく、日本書紀を原典とする永久平和を願う言霊(言葉)です。

石碑には、歴史的な場面、偉人の功績などを顕しているものがよくありますが、石碑に刻んで、後世にまで伝えたいという情熱で出来たものだと思います。
今となっては、経緯がわからず、誰も気を留めていない石碑もたくさんありそうです。
しかし、石碑に何と書かれているか!?を知ることで、いろいろな発見もありそうな気がします!
また面白い石碑がありましたら、投稿させて頂きます☺

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