東國三社参り(3) ~鹿島神宮~

感謝・感動・歓喜!

最後にお参りしたのが、鹿島神宮である。御祭神の武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)は、香取神宮の経主之神(ふつぬしのおおかみ)とともに日本統一を成し遂げられた後、鹿島を本源として関東開拓にあたられた。

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初代神武天皇は、この神恩に感謝し、即位した皇紀元年(紀元前六六〇年)に神宮を創建したという。関東で最も古く、東國での崇敬が極めて篤いお社である。本殿は、元和五年(一六一九年)、二代将軍・徳川秀忠より奉納され、極彩色が華やかである。本殿、幣殿、拝殿、石の間が国の重要文化財に指定されている。境内には鹿園があり、神のお使いの「鹿」がいる。奈良時代に、鹿の背に武甕槌大神の分霊を乗せて、奈良・春日大社にお祀りしたとある。奈良の鹿は、鹿島発祥だったのだ!

そして、宝物館には、国宝の日本最古(奈良時代に製作)で最大(長さ約三メートル)の直刀(ちょくとう)がある。現在は休館中で拝見することができないのが残念である。武甕槌大神は、国譲りの交渉と日本建国の際に、神剣韴霊剣(ふつのみたまのつるぎ)に示される強く正しい決断力を以ってあたられたといわれる。

古事記には、神武東征において、熊野で窮地に陥った際に、武甕槌大神の韴霊剣を授けられ、その神威により救われたとある。その神剣は、石上神宮に祀られ、鹿島にあるのは二代目の神剣として製作されたものといわれる。神剣の姿を型どりした木刀「鹿島神宮御神刀」の御守刀がある。九年前に、国宝の神剣を拝見し、御守刀をお頒ち頂いたことを思い出した。

大神の強く正しい決断力を蒙り、日々の生活の守として、或いは素振りにより逞しさを増し、強い心と身体をえられますようにとの御神刀であると改めて知る。同神宮は、源頼朝や徳川家康など武家政権の信仰が篤かった。今も古武道演武や流鏑馬などが盛んに行われ、武の神様としての威光が強いのを感じた。
感謝、感動、歓喜!!!

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