山本有三 たった一度しかない人生(2)

コラム

山本有三先生は、明治二十年(西暦1887年)生まれで、大正から昭和にかけて活躍した劇作家、作家である。また、後年は文化人・政治家としても活躍した。

裕福な呉服商家に生まれた。子供の頃、芝居好きの母に連れられて、街にあった明治座で歌舞伎などを見て育った。栃木尋常小学校、栃木高等小学校の八年間を全て首席で通すほど、優秀児であった。進学を志すが、父の反対にあい、東京・浅草の老舗呉服店に丁稚奉公をした。しかし、商人の生活が嫌で、進学を諦めることができずに父と衝突を繰り返した。

母の取りなしで、進学の夢が叶い上京したが、父親が急逝し、家業の呉服業に就く。しかし、向学心はやむことなく、家業を親戚に託し、再び上京した。苦学して「第一高等学校」(旧制一高)に入り、東京帝国大学を卒業した。

同期に、芥川龍之介、菊池寛などがいた。在学中より、本格的に戯曲を書き始め、劇作家として活躍した。その後、作家となり、「路傍の石」や「真実一路」などの不朽の名作を遺した。戦後は国語の平易化、日本国憲法の口語化を主張し、‟国立国語研究所”を作るために国会議員になり、実現させた。

小中学校の国語教科書の編集にも携わり、文化的諸施策の実現に尽力し、昭和四十九年(西暦1974年)に八十六歳で亡くなった。

たった一度の人生を、見事にいかしきった生涯を過ごした人に感動!
感謝、感動、歓喜!!!

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