外房・勝浦で味わう贅沢

感謝・感動・歓喜!

外房・勝浦は、かつては陸の孤島と言われていた。

太平洋に面した海岸線は、リアス式海岸の独特な地形で景勝地になっている。一九九七年に、東京湾アクアラインが開通して、都内から約一時間半で行けるようになった。

都心からのアクセスは近くなったが、人口約二万人の小さな街には、古くからの漁師町の趣きが存分に残っている。

JR外房線勝浦駅近くの市街地は歩いて充分に回ることができる。昭和の面影を感じる街を散策して、宿泊先の「松の家旅館」に着いた。

桟瓦葺の入母屋造りが特徴で、正面玄関に唐破風が付されている。江戸時代創業で、昭和初期に建てられた現在の建物は「国の有形登録文化財」に登録されている。

かつてはこのような旅館が各地にあったが、現在はどこへ行ってもチェーンのシティホテルばかりになった。どこに泊まっても同じ建物、同じ部屋のシティホテルは安心感があるだろう。

しかし、私はシティホテルでなく旅館に泊まることにしている。なぜなら、設備は劣っても、趣きがある建物と庭があり、人情があるからだ。そして、マニュアル通りではないが、心の込もったサービスを受けられることが多いからだ。

割烹天平

夕食は、旅館近くの郷土料理が味わえる「割烹 天平」で頂いた。「なめろう」、「さんが焼き」、「まご茶」の郷土料理と、勝浦の地酒が最高に美味しかった。「なめろう」は、鯵、いさき、むつ、とびの魚から1種類と葱、味噌、生姜、紫蘇の葉を一緒にたたいたものを生で食べる。この日は鯵のたたきだった。名前の由来は、「皿までなめ尽くすほど美味しいから」というが、まさに、なめ尽くしたくなるほど美味しかった。

「さんが焼き」、「まご茶」の漁師料理も美味しい。店の主人の腕によって、勝浦の新鮮な魚が、感動的に美味しくなる!また、きっぷの良いおかみさんに地元の話を聞くもの楽しい。

勝浦にしかない、旅館と郷土料理を堪能して贅沢な夜を過ごした。

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