田子の浦 港に出れば 真白なる 富士の高嶺と しらす丼ぶり

感謝・感動・歓喜!

静岡県富士市の田子の浦港は、富士山に最も近い港である。

港のそばの海岸沿いに、「ふじのくに田子の浦みなと公園」がある。駿河湾最奥部にあり、太平洋が入り込んだ湾全景を望むことができる。そして北を振り向けば、海抜0mから3,776mの富士山全景が望める絶景が望める。

公園内に、万葉歌碑がある。奈良時代の歌人、山部赤人が詠んだ「富士山を望む歌」が、万葉仮名で刻まれている。

山部赤人 万葉歌碑

よく知られている、「田子の浦ゆ うち出てみれば ま白にぞ 富士の高嶺に 雪は降りける」の歌だろうと思ってみると、それ以上に長い歌だ。

刻まれた和歌の冒頭は、「山部宿祢赤人望不尽山歌一首 并短歌」とある。意味は、「山部宿禰赤人が、富士山を望む歌一首と短歌を并せたり」である。

その後の続きを読むと、長歌と短歌が刻まれていた。長歌は、「天地の・・・」から始まり、富士山を讃える歌である。そして、それに「田子の浦ゆ・・・」の有名な短歌が、添えられていた。

長歌と短歌とセットで詠むと、山部赤人の富士山の感動、雄大さがより伝わってくる。この歌が長歌とセットで詠まれていたこを初めて知った。

公園を出て、「富士山しらす街道」を通り、すぐ近くの田子の浦漁港に行く。お目当ては、漁港食堂の「しらす丼」である。

田子の浦漁港食堂
大漁旗が掲げられている
生しらすと釜揚げしらすのハーフ丼

田子の浦では、その日の朝、一艘曳き漁法で、水揚げと同時に船上で氷締めした新鮮な生しらすが味わえる。漁港のなかで、生しらすと釜揚げしらすが半々に入ったハーフ丼を食べた。あまりのおいしさに感動して一首詠んだ。

「田子の浦 港に出れば 真白なる 富士の高嶺と しらす丼ぶり」。

田子の浦で、富士山としらすに、感謝、感動、歓喜した!!!

コメント

タイトルとURLをコピーしました