生涯を一つのことに捧げる人生に感動!             ~小池邦夫さん、岡田紅陽さん~

感謝・感動・歓喜!

外国人に人気の「富士山撮影スポット」に忍野八海がある。

コロナ禍前は、アジア、欧米からのインバウンド客で溢れていた。が今はうって変わって静かで、もともとの富士山信仰の巡礼地である雰囲気を感じることができる。その近くの「四季の杜 おしの公園」内に、二つの美術館がある。「小池邦夫 絵手紙美術館」と「岡田紅陽 写真美術館」だ。 昔、絵手紙を少々やっていたことがあり、小池邦夫さんの本を何冊か読んだことがある。迫力ある絵手紙、言葉、人生に感動していたので、観覧することにした。

小池邦夫絵手紙美術館 入口

小池邦夫さんは、詩・書・画、三位一体の絵手紙の世界に人生を賭けた。三十七歳の時、季刊『銀花』に特集され、一年間に絵手紙を六万枚かいて話題を呼んだ。一年で六万枚!六万枚÷三六五日=一六四枚/一日!まさにクレイジーだ!

もともとは書家を志し、東京学芸大学書道科に入学した方だ。しかし、臨書の繰り返しの書道に疑問を感じ、大学を中退した。妻の支えもあり、毎日、絵手紙を書き続けた。やがて、花開き、今や絵手紙人口百五十万人ともいわれるブームにもなった。一心に捧げたことで、絵手紙の世界が広がった。すごい!の一言である。飾った字を嫌い、「ヘタでいい ヘタがいい」を合言葉に味わいのある世界を築いた。「日常かくものにこそ書の真髄がある」との言葉が印象に残った。

もう一つの「岡田紅陽写真美術館」も観覧した。小池邦夫さんはファンだったが、岡田紅陽さんとは誰だろう?と思いつつ、ついでに立ち寄った程度だった。富士の写真家とある。なんと、千円札の逆さ富士の写真を撮った方だった。いや、これまで何度か、感動した富士山の写真は、岡田紅陽さんのものだったと知った。

早稲田大学在学中から写真を撮り始め、もともと山岳写真、風景写真を撮影した。二十一歳の時、富士山に魅せられて、生涯をその撮影に身を捧げることを決意した。それから、五十余年で四十万枚にも及ぶ富士山の写真を撮影した。四十万÷五十年=八千枚/一年である!これまた、すごい!一言である。すべてアナログの写真機で撮影したものだから余計に驚く。そのため、写真に温かみがあり、奥行きがある。肉眼でみる富士山よりも映えて見える。真にせまった迫力ある富士山だ。まるで、富士に呼ばれて写真を撮っているかのようだ。

生涯をただ一つのことに人生を捧げ、一心に生きる、お二人の人生は素晴らしい!

感謝、感動、歓喜!!!

コメント

タイトルとURLをコピーしました