金物のまち・三木(その1)

感謝・感動・歓喜!

木工、建築の現場では、電動工具とともにノミや手鉋、ノコギリなどの昔ながらの大工道具を見かける。機械化が進んでも、機械に入らない材料や補修、調整に使うからだ。

大工は道具にこだわる。道具の良し悪しで作業効率がまるで変わるからである。道具を使いこなす腕も必要であるが、良い職人ほど良い大工道具の目利きがある。

そこでよく聞くのが「三木金物」である。「やっぱり、三木ののこぎり、ノミはいい。」「三木のハサミは切れあじが良い。」という具合である。散々「三木金物」の話を聞いてきたので、金物のまち・三木市を訪ねた。

三木の町並み
三木城二の丸跡
道の駅みき 金物展示即売館

三木市は、神戸や姫路の内陸部の東播磨地方にある。市内に高速道路が四路線、国道が二路線あり交通の要衝地である。

人口約7万のまちに二百社ほどの金物関連企業があり、工匠具、手引のこぎり全国シェアは約17%を誇る。鋸、鑿、鉋、小刀、鏝は、「播州三木打刃物」として経済産業大臣により「国の伝統工芸品」に指定されている。

毎年秋に開催される「三木金物まつり」には、全国から15万人以上が訪れ、展示即売され人気がある。また、国道175号線沿いにある「道の駅みき」には、金物展示即売館があり、いつでも「三木金物」を求めることができる。

歴史は古く、製鉄の祖、天目一箇命が東播磨の地に降り立たれ、その子孫が鍛冶を行ったと言われる。五世紀頃、百済から韓鍛冶が来て技術が交わり発展した。戦国時代、「三木合戦」で別所長治に勝利した秀吉が、焼け野原になった町の復興に力を注ぎ、各地から大工職人が集まった。

それとともに道具を作る鍛冶職人が集まり根付いていった。以後、「金物のまち」として知られるようになっていく。

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