大阪 ‟住吉っさん”

感謝・感動・歓喜!

摂津國一の宮「住吉大社」は、大阪では〝住吉っさん〟と呼ばれ親しまれている。

大阪府住吉区の古い街並みにあり、大社前の大通りを通称〝ちん電〟と呼ばれる路面電車が通りどこか懐かしい。通り沿いに古い大きな燈籠が立ち並び、古来より崇敬が篤いことがわかる。

創建の由来は、神功皇后が新羅御出兵の際、海の神といわれる住吉大神(筒男三神)のご加護を得て、御神託によりこの地にご鎮祭されたことによる。創建千八百年の歴史がある。

皇后の御孫・仁徳天皇尾が浪速に遷都せられ墨江の津(住吉津)を開港、後に大阪、堺の発展をもたらした。古代は前に港があり、遣唐使、遣隋使の派遣の際、同社で海上の無事を祈り船出した。

全国に二千余りある住吉神社の総本宮でもある。

ちん電と燈籠
遣唐使進発の地 石碑

鳥居をくぐり境内に入ると、参道に同社の象徴として名高い反橋(太鼓橋)がある。松かぶりした朱色が映える。これほど華やかで太鼓に反った神橋はなかなかない。

橋を渡ると松並木があり本宮に着く。本宮は第一~第四まであり、すべて西の住吉津(大阪湾)を向いている。第一~第三までは一直線に並び、第四は第三の隣に並んでいる。

また神社建築最古の様式の一つである檜皮葺・切妻造り妻入りの「住吉造」で、すべて国宝に指定されている。

反橋(太鼓橋)
第三本宮、第二本宮、第一本宮

第一本宮には底筒男命、第二本宮には中筒男命、第三本宮には表筒男命がお祀りされている。三神は伊弉諾尊が檍原に禊祓せられたとき、海の中より出現せられた神様である。

底、中、表の筒男命の三神を総称して住吉大神と称される。

それぞれに本宮があり、一直線に並んでいるところに秩序があると解される。

第四本宮は、息長足姫命(神功皇后)をお祀りしている。

住吉大神は、禊祓の御神格をもってご出現になったので、「祓」を司る神である。海上安全の守護神でもある。また、古来天皇や貴族が参詣し、歌合せが行われていた為、和歌の神として崇められている。その他、産業商業・文化・貿易の祖神とも仰がれている。

摂末社として、山幸海幸の神話で有名な海の神である豊玉彦、豊玉姫を祀る大海神社などがある。また境内には名所旧跡が数多くあり、由緒ある歴史を感じさせる。

古代からの神事が厳粛に斎行されており、ご神域は住吉っている。海の神様にあやかりお清めの塩の授与を受け、令和六年が住み吉い年になることを祈った。

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