黒住教の本部は、吉備の國のシンボル「吉備津神社」や「吉備津彦神社」がある〝吉備の中山〟一帯にある。神道山といわれ、教祖・黒住宗忠生誕地の「宗忠神社」から車で十分くらいの距離だ。



日の出を拝む〝日拝〟を最も大切にしているなか、岡山市街地にある宗忠神社の地が、都市化され高い建物が並びはじめた。その為、〝日拝〟のできる地を求め昭和49年(1974)に神道山に遷座した。
ご神域に入り、緑の木立のなか参道の石畳を登っていくと大教殿が現れる。四方切妻入母屋造りで、雨だれ坪五百坪、三百畳敷き、内部は伊勢神宮から下賜されたヒノキ材などが使われている。
壮大な建築美に圧倒される。


大教殿の先に進むと、木立の開けたところに日拝所がある。見事な朝日を拝むことのできる地だ。
他にも宝物館がある。教祖の教えの根本「御七カ条」をはじめ和歌などの教祖真筆を拝見できる。また再現された「教祖の御居間」がある。四畳半の小さな広さで執務をされていたことに驚く。
その他、東郷平八郎元帥の「宗忠神社」の書などを拝見でき感激した。また、備前焼の陶芸作品も数多くあった。教祖をはじめとする黒住教関連の本や陶芸・美術作品の図録を求めることもできる。


教えの根本は、「誠を尽くし、良いことも悪いことも、目の前のすべてのことを有り難くいただいていこうとする前向き(陽気)な心の持つこと」である。
不平不満を言いがちであるが、どんな出来事も私にとって有り難いことなのだろう。「有り難いことだらけの中」で生きている私を感じた。
「開運の神様」といわれる黒住宗忠の〝開運の秘訣〟は、毎日、朝日を拝む〝日拝とすべてに対する〝感謝〟と感じた。それをこれから心掛けていきたいと思う。
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